水の種類
スーパーやコンビニで幅広く販売されている水のほとんどが、ミネラルウォーターまたはナチュラルミネラルウォーターと思っている方が多いですが、決してそうではありません。
農林水産省のガイドラインによると、水の成分や処理方法、その水源などによって4つの種類に分類されます。ナチュラルミネラルウォーターもしくは天然水と表記していない水は、過度の殺菌処理やミネラルの添加など、人工的な処理を施した水といえます。
分 類 | 原 水 | 処理方法 |
---|---|---|
ナチュラルウォーター | 特定水源から採取された地下水 | ろ過、沈殿及び過熱殺菌に限る |
ミネラルウォーター | 特定水源から採取された地下水のうち、 地下でミネラル分が溶け込んだもの |
ろ過、沈殿及び過熱殺菌以外に複数の 原水の混合、ミネラルの調整、 空気にさらす、オゾン殺菌、紫外線殺菌 |
ナチュラル ミネラルウォーター |
ろ過、沈殿及び過熱殺菌に限る | |
ボトルウォーター | 上記以外の飲用に適した純水、 蒸留水、河川の表流水、水道水 |
限定なし |
水の製法
ご家庭やオフィスに宅配される水は2つの異なる製法により、天然水(ナチュラルミネラルウォーター)とRO水に大きく分類されます。天然水は、ろ過及び加熱殺菌処理にて天然水独自のミネラルバランスやミネラル成分を失うことなく、自然の美味しさをそのまま残した水です。
RO水とは、天然水とは異なり原水に主に水道水を使用し、1000万分の1mmの逆浸透膜フィルターにてRO処理を施した水です。この処理をすることにより、限りなく純水(H2O)に近くなるのですが、大切なミネラル成分まで除去してしまうため、後からミネラル成分を調整して人為的に添加する場合もあります(RO加工水)。
製 法 | 分 類 | 処理方法 | 特 徴 |
---|---|---|---|
天然水 | ナチュラル ミネラルウォーター |
ろ過、沈殿、過熱殺菌 | 天然のミネラルを 豊富に含んでいる |
RO水(逆浸透膜) | ボトルウォーター | RO膜処理 | ミネラルなしの純粋 (水道水からでもできる) |
RO水加工水(逆浸透膜) | ボトルウォーター | RO膜処理+ ミネラル成分等添加 |
上記にミネラルを 人為的に添加している |
健康と水
体から常時失われている水分
私達の体は約70%が水分で作られています。その水分の2%が失われるだけで、脱水症状を引き起こしてしまうほど微妙なバランスにて保たれています。
体外へ排出される水分は一人当り約2.0〜3.0Lで、主に尿や汗として失われていきます。食べ物から0.8〜1.2L程度、そして飲み物から1.5〜2.0L程度が、1日に摂取するべき水分量の基本とされています。
飲む生活習慣による確実な水分補給
多くの人はのどが渇いたときに飲む程度がほとんどで、自分の体の水分が自然に不足していることにあまり気づいていません。1日に1.5Lの水を補給するためには、生活サイクルの中で水を飲む習慣を取り入れることが大切です。コップ1杯200mlを数回に分けて飲むことが有効です。
例えば、朝起きてからまず1杯。毎回の食事の時に1杯。入浴前に1杯など毎日の生活習慣の中に水を飲むことを取り入れれば、確実に水分の補給ができます。
美容と水
老化やお肌のトラブルに密接な水分不足
私達の体内の水分量は年齢と共に減少していく傾向にあります。子供80%、成人60%、老人50%以下といわれ、水と老化は大きく関わっています。
老化とはまさに水不足。
しっかりと水分補給できている人は、同じ年齢でも張りのあるしわの少ないお肌を保ち、機敏な動作ができるなど、身体レベルに大きな差が生じるといわれます。
同様に美しい肌を保つためにも、十分な水分補給が必要不可欠となります。日焼けやニキビなどの肌のトラブルの原因の多くは、皮膚の水分不足からきています。十分な水分補給は、肌を守るためにも大切な事なのです。
老廃物や色素沈着を水分で排除
私達の体の機能は、年齢を重ねると少しずつ衰え、老化が進みます。しかし水分補給を十分に行うことで、「水分不足=肌の老化」を防ぎ、角質化してしまった肌の老廃物や色素沈着の代謝を促進することができるのです。
健康な体と美しい素肌を持続するためにも、水を飲む習慣を身につけましょう。
ダイエットと水
エネルギー消費をサポートする水分補給による代謝促進
水はダイエットに効果的といわれています。いろいろなダイエット方法が取りだたされる中、いまいちピンと来ないかもしれませんが、これにはしっかりとした理由があります。
私達の体は水分補給により代謝促進されると体内のエネルギーが燃えて消費されやすくなります。つまり、体が太りにくい体質への条件を整えようとしていくのです。
さらに水分を補給することで胃が膨張し、胃液の酸度を薄める役割を果たすので、自然と食欲が低下していくという効果もあります。
ダイエットのための水分補給は密接な関係にあるといえます。
無理なくダイエットするためのこまめな水分補給
いくらダイエットに効果的といっても、一度に大量に飲むと内臓に負担をかけてしまいます。ダイエット目的なら毎日の摂取量が2L程度が目安といえます。
そのため1回の量を200ml位に抑えて、回数を分けてこまめに摂取するのが理想的です。
水を飲むことは食べ過ぎを防止することに役立ちますが、一度にたくさんの量を飲みすぎないことに注意して摂取することが大切です。